エレファントビーチ便り

Archive for February, 2008

Feb 27 2008

脚本を書く

いま今年の夏に撮影予定作品の脚本を書いています。

脚本を書くというのはとても面白い作業で、

何も無い所から形あるものを生み出していく

工程としては、全ての「ものづくり」に

共通していると思います。

バラバラに集められた小さなかけらが

色々と組み合わさっていくわけですが、特に

フィクションの場合、ある瞬間に登場人物たちが

生き生きとし始めるわけです。

そうなるとこっちのもので、ストーリーは

どんどん膨らんで行きます。

でも、スランプに陥ると困ったもので、私の場合

数日は全然書く気がおこらず、全く関係ない作業をして

長~い回り道をすることもしばしばです。

尊敬する黒澤明監督の言葉で私が学んだ事の一つに

「よくストーリーが面白くないと言うが、

ある人物を描くことができればストーリーは

おのずと出来てくる。ストーリー本位の考え方をしても

人物を描けなければつまらぬものになってしまう。」

というのがあります。

どうしたら黒澤監督や、今年アカデミー賞を独占した

コーエン兄弟のような、登場人物達が本当に実在するかの

ような感覚に陥らせ、観客の心を鷲づかみにするような

作品が書けるようになるのか

「60年近く映画を作り続けてきましたが、まだまだ

映画というものを掴めていないと僕は思っている。」

と、世界のクロサワに言わせるその映画の奥深さには

ただ脱帽するばかりです。

千里の道も一歩からの精神で、一作品ずつ成長しながら

書きつづけていこう!と心に誓う今日この頃です。

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Feb 08 2008

フレンチ映画祭

バンクーバーのダウンタウンにある”Vancity Theatre”

で開催中の”The French Film Festival”に行って来ました。

プログラムの中に、ショートフィルムばかりを集めた

時間帯があって、ここではフランス語と英語の作品が

ミックスして上映されます。

どちらの言語の作品も、個性豊かでパワフルな作品が

集まっていて、すごく刺激を受けました。

(フランス語はちょっとという方でも大丈夫なように

英語の字幕が付いています。)

たまたま自分が制作に関わった作品が3本上映されていて

一緒に仕事をしたクルーやキャストと久しぶりに

再会できた事も楽しみの一つでした。

来週まで上映されているので、フランス語の映画や

ショートフィルムに興味がある方はぜひ足を運んでみて下さい。

The French Film Festival

場所: The Vancouver International Film Centre

& Vancity Theatre

1181 Seymour Street, Vancouver (Downtown)

期間: Feb 6 – 16, 2008

プログラムはこちらでご覧いただけます。

http://www.rendez-vousvancouver.com/

私がプロダクションデザインやセットデコレーションなどを

担当した作品は以下の3本です。

2 / 12()

“The Bar” 4:15

とっても良く出来たコメディです。

内容をばらしたくないので詳しくは書きませんが

脚本の素晴らしさで賞を取った作品です。

*超お勧め。

”Shattered” 5:00

幸せな結婚生活を送っていたはずの夫婦が

ある事件をきっかけに変貌していく

サイコロジカルスリラーです。

2 / 13()

“The Repairman” 5:00

昨年の48時間フィルムフェスティバルで

制作されたスリラー作品です。

(48時間で脚本・撮影・編集を行い

1本の映画を完成させるという過酷な映画祭です。

製作中の48時間のあいだは、3時間だけ睡眠を

取ることができました。

終了後は過労で数日具合が悪かったです()。)

1枚のチケットで、ショートフィルムが

まとめて10数本見られるので、

映画好きの方にはきっと喜んでもらえるのでは

お時間のある方は是非出かけてみて下さいね。


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Feb 04 2008

プロダクションデザイナーの仕事

先日ミュージックビデオの撮影にクルーとして参加しました。

今回は「プロダクションデザイナー」といって、

日本の映画業界でいう「美術監督」みたいな仕事を担当しました。

プロダクションデザイナーは、撮影セットのデザインや

俳優が使用する小道具を決めたり、

メークアップアーティストやコスチューム担当者と

色やスタイルなどを話し合ったりと、映像の中に映り込むものの

ほぼ全てに関わることになります。

ディレクターや撮影監督(カメラ・照明部門のトップの人)

それぞれのシーンごとに綿密な打ち合わせをして準備を進めていく

とても責任重大でやりがいのある仕事です。

今回のミュージックビデオでは、ダウンタウンにあるナイトクラブを

1940年代頃のキャバレーのように装飾するというのがテーマでしたが、

その中で「マネキン」を15体も使って、とても非現実的な世界を演出していて

素晴らしい映像をカメラに収めることが出来ました。

編集後の作品を見るのが今から楽しみです。

ディレクターのデイモンと一緒に仕事をしたのは

この作品で2度目になりますが、

とても紳士的な才能溢れる素晴らしい監督さんです。

デイモンが監督、私がプロダクションデザインを担当した

長編映画「The Entrance」のトレーラーはこちら。

YouTube Preview Image

こちらのウェブサイトではフォトギャラリーもあるので

ぜひ覗いてみてくださいね。

http://www.theentrancemovie.com

作品ごとに全く違った世界を作り出せる映像制作。

完成するまで、どれだけ眠れない日々がつづいても

やっぱり心の底から大好きな仕事です。

Miho

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